相続関係説明図ってなに?

 身近な街の法律家 行政書士の任田です。
今回は【相続関係説明図】について記載していこうと思います。

「なんのために作るの?」
「作るとどんなメリットがあるの?」



こんな疑問にお答えしていこうと思います。

相続関係説明図の定義

それでは、どんなものか?

相続関係説明図は、相続人の関係を図で表したもので、
遺産分割や相続手続きにおいて相続人を確認するために使われます。
家系図のような形式で、誰が相続人であるかを一目でわかるように整理したものです。

当事務所での作成例を見てみましょう。

相続関係説明図のメリット

それでは、次に作成した場合のメリットをみていきます。

分かりやすい

  • 図にすることで、間違いや漏れを防ぎ
    相続人の関係が視覚的に理解しやすくなります。
    誰が相続人であるかをすぐに把握できます。

手続きがスムーズ

  • 凍結した銀行口座の手続きや法務局などの相続手続きを行う際に、
    この図を提出することで時間の短縮がはかれて手続きがスムーズに進みます。


    相続登記や金融機関の相続手続きなどの際には、故人の出生までさかのぼる戸籍など
    数多くの書類が必要となります。

    このうち相続登記では、相続関係説明図または所定のルールに沿ったコピーの提出がなければ、
    書類の原本を返してもらうことができません。

    なので、相続登記で原本還付を受けたい場合には、相続関係説明図の添付をオススメします。
    戸籍などをまた1から集めるのも、大変な労力ですので・・・

相続関係説明図の作成

先ほど、当事務所の作成例をあげておいたので、イメージはつかめましたでしょうか。
作成における主な基本事項を列挙していきます。
作成においては、パソコンでも手書きでもかまいません。

タイトルを決める

特に決まりはありませんが、「被相続人 東員太郎 相続関係説明図」
などとすると良いと思います。

被相続人を中心に描く

図の中央に被相続人を配置します。
そこに、【氏名】【最後の住所】【生年月日】【死亡年月日】
を記載します。

相続人を配置する

配偶者や子供など、法定相続人を被相続人の周りに配置します。
相続人に関しても、【氏名】【住所】【生年月日】【被相続人との続柄】
を記載します。

家族関係を線で示す

被相続人と相続人の関係を線でつなぎます。結婚は二重線、親子関係は一本の線などで示します。

作成における注意点

相続関係説明図に記載する情報は、戸籍謄本や住民票を確認しながら
正しく記載しましょう。

例えば、住民票上の住所が「一丁目1番地1」なのであれば、
相続関係説明図にも「1-1-1」などと略さずそのまま記載しましょう。
また、氏名の漢字も戸籍のとおりに正確に記載することが必要です。
例)高橋 ✕  髙橋 〇

相続関係説明図作成に必要な書類

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本、原戸籍謄本
最後の住所を書くための除票または戸籍の附票
相続人全員の戸籍謄本相続人全員の住民票

基本的な場合は、主にこれぐらいの書類が必要となりますが、
代襲相続や兄弟姉妹・甥姪が相続人となる場合には、また別途書類が必要となります。

相続関係説明図を使う場面

最後に、おさらいも含めて相続関係説明図を使用する
主な場面を記載します。

遺産分割協議

  • 相続人全員が集まって遺産をどう分けるか話し合う際に、この図が役立つだけでなく
    相続人全員が署名する遺産分割協議書を作成する際にも、この図を参考にします。

相続手続き

  • 凍結した銀行口座の手続きや法務局での相続手続き時に提出すると、手続きがスムーズになります。

まとめ

 いかがでしたでしょうか?
このような図を1つ作成するだけでも
なかなか手間と時間がかかるものです。
時間のある時に、作成しておくのもいいですね!
余裕のある時にトライしてみてください。

相続関係が複雑な方やお時間のない方は、ご相談承っておりますので
お気軽にお問い合わせください。

⇒当事務所のホームページはこちら


今回も最後までブログをお読みいただきありがとうございました。
少しでも皆様のお役に立てれば、幸いです。では。

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