【おひとり様の終活】死後の手続きは誰がしてくれるの?~死後事務委任契約で安心を残す~
「もし自分が亡くなったあと、誰が片づけてくれるんだろう…」
そんな不安を感じたことはありませんか?

最近は、結婚をしていない方、子どもがいない方、パートナーが先に亡くなられた方、または親族が遠方にいる方など、「おひとり様」 と呼ばれる方が増えています。
元気なうちは何も困らないのですが、いざというとき、病院での手続きや葬儀、家の片づけなどをお願いできる人がいないと、親族や借家の大家さん、病院の方など困ってしまうことがあります。
そんなときに役立つのが、「死後事務委任契約(しごじむいにんけいやく)」 という制度です。
◆ 死後事務委任契約とは?
亡くなったあとの事務的な手続きを、信頼できる人(または行政書士などの専門家)に「お願いします」とあらかじめ契約しておく制度です。
契約をしておくことで、あなたが亡くなったあと、指定した人が次のようなことをスムーズに進めてくれます。
- 病院・施設からの遺体の引き取り
- 通夜・葬儀・火葬などの手配
- 家賃や公共料金の精算
- 役所への死亡届の提出や健康保険証の返還
- 遺品整理や部屋の片づけ
- 納骨・永代供養の手続き
つまり、「死後のことを安心して任せるための契約」と言えるでしょう。
当事務所では、契約内容も依頼者様ごとお一人お一人カスタマイズしながら作成していきます。

◆ なぜ「死後事務委任契約」が必要なの?
実は、法律上の「委任契約」は本人が亡くなると自動的に終わります(民法653条)。
そのため、亡くなったあとの事務手続きは、契約書での文言を明確にしておくことが重要となります。
そうすることで、亡くなったあとでも契約内容を進めていくことができます。
たとえ親しい友人であっても、正式な委任契約や遺言書がないと、
「清算や解約」「役所への届出」はできません。
「死後事務委任契約」は、これを補うために、本人の生前に「死後の事務を任せる」契約を公正証書で結んでおくものです。
◆ メリットとデメリット
〈メリット〉
- 親族がいなくても、死後の事務を確実に行ってもらえる
- 自分の希望どおりの葬儀や供養ができる
- 残された人に迷惑をかけずに済む
- 専門家に依頼すれば、トラブルなく進められる
〈デメリット・注意点〉
- 契約の内容や範囲をはっきり決めておく必要がある
- 費用(契約書作成・公証人手数料・預託金など)がかかる
- 死後の費用をどう支払うか(預り金・信託など)を事前に決めておく必要がある
◆ 「遺言書」との違いは?
「遺言書」は、亡くなったあとに財産をどう分けるかを決める書類です。
一方、「死後事務委任契約」は、亡くなったあとに“実際に動いてくれる人”を決める契約です。
たとえば──
- 遺言書で「葬儀は家族葬にしてほしい」と書いても、法的な効力はありませんし、実際に動いてくれる人がいなければ実現できません。
この点、死後事務委任契約で信頼できる人に依頼しておけば、その希望を叶えてもらえます。

◆ 行政書士に依頼するメリット
死後事務委任契約は、内容や手続きが複雑で、単なる「口約束」では手続きが進まないのはお分かりかと思います。
行政書士が関与すれば、次のようなサポートを受けられます。
- 契約内容の整理・文案作成
- 公正証書作成の立ち会い
- 必要な費用の設計(葬儀・整理・届出など)
- 遺言書との併用アドバイス
「もしものとき、確実に実行される形」を整えるのが、行政書士の役割です。
◆ まとめ
おひとり様でも、安心して人生の最期を迎えるための準備はできます。
死後事務委任契約は、“あなたの思いを現実にする最後のサポート” とも言える制度です。
- 「身寄りがなくて心配」
- 「葬儀や片づけを誰かにお願いしたい」
- 「死後のトラブルを防ぎたい」
そんな方は、まずは専門家に相談してみてください。
行政書士として、あなたの想いをしっかり受け止め、安心の形を一緒に整えます。


